ソーホー・ジャパンのスタッフが、日々発見したり感じたりしたこと、出会った人々などをミニコラムにしてご紹介いたします。気をらくーにして、ご覧下さい★


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第一発見者

私には4歳離れた兄がいる。
4歳というのは非常にやっかいな年齢差で、兄が「おい、ジュース買ってこい」といえば買いにいき(但し自分のジュース代はお駄賃としていただく)、
テレビ番組などはいくら自分が「ドラえもん祭り」が観たいと主張したところで歌番組に変えられるのだ(但しそんな兄の横暴な奪略チャンネルのも、父親が「プロ野球を観る」といえば権力図の中でむなしく散りはてるのだが)。
テレビゲームなどはいくら自分の方が得意でも兄の機嫌を伺いながら、対戦しなくてはならない。危うく勝ちそうになると、しらじらしくともミスをして「お兄ぃ、すげぇやぁ!』と崇めなくてはならない(但し、そんなおだてが功を奏して、お菓子をおごってもらえたりする)。
ここで私が言いたかったのは、ある程度の年の差のある兄を持つ弟の苦悩などではなく、兄の言うことは、そんな弟にとって絶対的なのである。ということなのです。
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それを象徴するような出来事。
あれは黄金色に輝いていた稲も刈り入れを終えて、田は厳しい冬に備えてしばしの休息をとっていたある日、その日も秋特有の乾燥した気候でした。
当時、私は5、6歳。まさに兄の絶対的な支配下に身をおいていた頃です。
近所の友達と何人かで広場と化した休田で遊んでいた時のことです。私はフと何かを感じとりました。

「風?」 「匂い?」 「不安?」…。

分かりませんが、嫌な空気であったことは確かです。その空気に怯えながら私は声をあげました。

「あ!火事や!」

私は夢中で遊んでいる兄を呼びました。どんな時でもまず報告です。
「お兄ぃ〜!火事やぁ!」
私の指差す方をみて、兄は少し考えるような顔つきになりました。ほんの一瞬の思考ではあったのですが、兄は言いました。
「あれは、あの建物が古いで燃やしとるんやてぇ!」
えぇ、そんな馬鹿な! 明らかに何かがおかしい兄の発言に驚く私。しかし、前述のとおり兄の言葉は絶対です。私は兄の言葉に半信半疑ながらも「そうかぁ〜」と納得し、再び田んぼをかけずりまわりました。
そんな幼い兄弟のやりとりから間もなく「カンカンカン〜、ウ〜〜!」とサイレンの音。
当時の私は消防車と救急車とパトカーのサイレンの音の判断がつきませんでしたが、この時は明らかでした。消防車です。

「消防車だ!(私は何かにすがるように心の中で叫びました)」
ふと、兄の顔をみると呆然とした表情…。

ーーーそんな気の迷いを打ち消すように遊びに戻っていく兄。
ーーーそんな兄の後を追って遊び続ける私。

ほどなくして、鎮火した建物を横目に私たちは遊び続けました。
そんな幼き日の出来事です。

※その建物はとある作業場の物置で、その日は休日だったので誰もおらず。物的な被害だけで済んだそうです。
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by soho-japan | 2007-04-13 08:48 | 気になるヒト